■月◎日 はれ
ヒバリさんと大人なキスをするようになってから1週間。
キスする度に濃厚になっていくディープキス。
腰砕けになってしまう程のヒバリさんの舌技に、もはやメロメロなオレなんだけど・・・。
今日は風もなく日差しは暖かく心地よい。
そんな陽気に誘われて、屋上でヒバリさんと2人でランチタイム。
今日は獄寺君はダイナマイトの仕入れで、山本は野球部の大会前につき昼練。
そう言ったらヒバリさんが一緒にお昼を、と誘ってくれたんだ。
母さんが作ってくれたサンドイッチのお弁当と、ヒバリさんの御用達の料亭の仕出し弁当を仲良く分けて食べた。
「ごちそーさまでした!」
満腹で若干膨らんだお腹を擦る。
「美味しかったかい?」
「はいっ!きのこ御飯美味しかったです〜」
ブナシメジじゃなくて本シメジの炊き込み御飯。
今や松茸よりも高級な本シメジの味わいは最高だった。
食後に熱々のほうじ茶を飲みながら、まったりとした時間。
なんとなくコンクリの床に手を着けば。
ヒバリさんの指に触れてしまった。
瞬間、絡まる視線と視線。
無言のままヒバリさんの綺麗な顔が近付いて来た。
そして唇に柔らかくて温かい感触。
ヒバリさんの手がオレの頬に添えられたら、触れるだけだったそれはだんだんと深いものへと変わっていく。
「んぅ・・・」
ぴちゃぴちゃとイヤらしい音と、熱い舌に口内を蹂躙される感覚に頭がぼーっとしてしまう。
ヒバリさんてば超キス上手い・・・
トロンとしていると、ヒバリさんが急に離れてしまった。
「ぁ・・・・」
思わず名残惜しそうな声が出てしまう。
「ねえ、なんだかここ腫れてるみたいだけど・・・」
「え?」
ヒバリさんが指差す所に目線を移すと。
「ぎゃああぁ!」
勃ってる!オレの雄の象徴が。
小さいながらも一丁前に。
オレはヒバリさんから飛退くと、足を閉じて両手で前を隠す。
恥ずかしい!恥ずかしい!恥ずかしい!
キスしたくらいで勃っちゃうなんて!
「ねえ、どうしたのさ」
ヒバリさんが不思議そうな顔で覗き込んでくる。
もう見ないで欲しいのに・・・っていうか、その反応なに?
まさかとは思うけど・・・
「すごく腫れてるよね。痛くないの?」
大丈夫?って聞いてくるヒバリさん。
マジですか?本当に知らないの?
「保健体育の授業とか出てないんですか?」
「・・・僕はいつでも好きな学年だし」
つまり出てないんですね。
でも例え授業を受けていないとしても中学生男子ともなれば普通知ってるでしょ。
あれ?そう言えば・・・
「ヒバリさん・・・まさかまだ精通来てないとか?」
思わず声に出てしまった。それをヒバリさんが耳聡く聞きつけて。
「"せいつう"って何さ。それよりそれ、どうしたの?」
尚もしつこく聞いて来る。本当になんなのこの天然記念物は!
「大丈夫です!しばらくしたら治りますからっ!」
だからもう放っておいて!祈るような気持ちでそう願ったのに。
「でも、かなり腫れてる・・・」
「ぁんっ!」
あろうことかヒバリさんはオレの大事な所に触ってきたんだ。
突然の事に思わず声が漏れる。
「・・・痛かったの?」
「ち、ちがっ・・・止めて下さい!触らないで・・・」
フニフニと揉まれるように触られて、必死に身体を捩るけれど。
ガッシリと腰を押さえられて逃げる事が出来ない。
「なんかさらに腫れが酷くなったみたいだ」
当たり前だ!そんなに触られたら変な気持ちになっちゃうじゃん!
「やだぁ・・・」
息が上がって顔も熱い。このままじゃヤバいよ・・・
「なんか・・・可愛い、綱吉」
目元を紅く染めたヒバリさんの顔が近付いてオレの頬をペロリと舐める。
そんな些細な刺激にも身体がビクビクと跳ねてしまう。
「止めて・・・・」
目に涙を滲ませながら懇願するけれど、それはかえってヒバリさんを煽っただけのようだ。
「ちょっと見せて」
「うわっ!ちょっ・・・!」
慌ただしくベルトを抜き取られて、あっという間に剥き出しになるオレの恥ずかしい場所。
真昼間に屋外で股間丸出し。
情けなさ過ぎて涙が零れてしまった。
「ヤダっ!恥ずかしいですっ」
ずり下げられたズボンとパンツを必死に引き上げようとしたけれど、ヒバリさんの強い手に止められてしまう。
「なんか・・・変な形になってるね。ぬるぬるしてるし・・・」
ヒバリさんは興味深そうにオレの恥部を観察してる。
本当になんなんだ!これが羞恥プレイってやつ?
「ひゃんっ!」
混乱して目をグルグルさせていると、突然下半身に走る甘い痺れ。
何かと見てみればヒバリさんが直にオレのモノを触ってる。
「ヒバリさんっ!もう止めて下さいよぅ・・・」
「・・・分かったよ」
半泣きでお願いすると、チラリとオレの顔を見てから手を離してくれた。
敏感な場所が空気に触れてブルリと震えてしまう。
どうしよう。こんなになってしまっていては1度吐き出さなきゃ治まらない。
「それ、どうするの?どうやったら治るの?」
・・・無知もここまでくると罪だと思う。
「もう、出さなきゃ治まらないですよっ!」
思わず叫んでしまった。
「出す?出すって何を?」
もう、勘弁してよ・・・・
「ヒバリさん・・・お願いですから保健体育の教科書くらい読んで下さい」
この人赤ちゃんがどうやって産まれるかも知らないんじゃないだろうか。
「何が出るの?トイレを我慢してるわけじゃないよね?」
そんなに気になるなら本当に教科書読んでくれよ!とも言えずに黙るしかないオレに、更にヒバリさんが追い打ちをかけてくる。
「ねえ、綱吉。何が出るの?」
至近距離で全てを見透かす黒曜石の瞳に見つめられて。
「・・・・っ!」
普段はオレより大人なくせに。どうしてこんな所だけ子供みたいに無垢なんだ。
「出してみせてよ」
「はあぁっ!?」
突然の爆弾発言。いや、さっきからそこそこの爆弾発言の連続だけど、これは酷い!
だって・・・じ、自分でしろって事でしょ?
「そんな恥ずかしい事出来ませんっ!」
悲鳴混じりに叫んだ。
「恥ずかしいの?もう綱吉の恥ずかしい所見ちゃったんだし、これ以上恥ずかしい事なんて無いでしょ?」
何言ってんだこの人。これ以上なんていっぱいあるよ!
「嫌ですっ。だって・・・人が来るかもしれないし・・・」
さっきからそれも気になってる。
誰か屋上に上がってきたら・・・。オレってば変態決定。
「誰も来やしないよ。僕がここにいる以上ね」
・・・そうだった。ヒバリさんは屋上にいる事が多いから、ほかの生徒は滅多に屋上に上がってくる事はない。
「でも・・・」
「綱吉がやらないなら僕がやるけど」
ここ触ったら出るんでしょ?と再びオレのモノに触れようとする。
「やっ!ダメ、ダメ、ダメですっ!」
ヒバリさんにこんな所触らせられないよっ。
でもつまりそれは自分でやらなきゃいけないって事で・・・。
ヒバリさんがジッと見つめる前で、オレは震えながら自分のモノを握り込んだ。
「・・・んッ」
どうして人前でこんな恥ずかしい事を、と思いながら弄り始める。
ヒバリさんよりはそういう知識が多いとはいえ、当然の事ながら女の子とした事があるわけではない。
おまけに草食男子なオレは、性欲が強いわけでもなく。
しかも家には子供がいっぱいいて、リボーンが同じ部屋で寝ている。
だから自慰なんてあんまりした事ないんだ。
チラッとヒバリさんを見れば、拙く自身を弄るオレを熱い眼差しで見ている。
時折紅い舌をチラリと見せて唇を舐めているのが堪らなく色っぽい。
「ふぅっ・・・んんっ」
ゾクリと腰が震えて、早くも限界を感じてしまった。
人に見られて興奮するなんて、オレそんな性癖があったの?
「んっ、んっ、もぉ・・・・」
ここまでくると快感しか追えなくなってくる。
いつしか夢中になって弄っていると、突然ヒバリさんがコクリと喉を鳴らして自身の先端に触れた。
「やっ!・・・ああぁっ!」
その刺激でオレは白濁を吐き出してしまった。
「ふぁっ、んー・・・」
久し振りの快感に身体がピクンピクンと跳ねる。
しばらくの余韻の後、達する寸前にギュッと瞑った目を開けると。
ヒバリさんが自分の掌にベッタリと付いたオレの白濁をジッと見つめている。
「わわわっ!す、すみませんっ!」
慌ててポケットからくしゃくしゃのハンカチを取り出すと、ヒバリさんの手を拭こうとした。
けれど、ヒバリさんはそんなオレを制して。
「これが出るって言ってたやつなんだね」
まじまじと観察している様子に顔が熱くなる。
「随分と気持ち良さそうだったね?」
ヒバリさんはニヤリと笑ったかと思ったら、ペロッと手に付いた白濁を舐めとったんだ!
オレはあまりの事に口をパクパクと開閉させるばかり。
「・・・今度、僕のも出してくれる?」
色っぽくそう言ってくるヒバリさんにオレは頷くしか出来なかった――。