薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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帝国との試合が終わり、サッカー部に他校から多くの試合の申し込みが後を絶たない。
帝国が1点に泣いたなんて噂があるが、それはない。
ばかばかしい。
そんなある日。
「あの、」
背後から声を掛けられ振り返れば豪炎寺修也がいた。
『何かな?』
葵はいつもの様ににこりと笑みを浮かべた。
「この間はすみませんでした。」
豪炎寺は唐突に頭を下げた。
葵はキョトンといった顔をした。
顔をあげた豪炎寺は葵と目を合わせず、目を伏せた。
あ、睫毛長いんだ。
「俺望月会長に失礼な言葉を...、」
豪炎寺が謝罪の言葉を口にする前に葵が口を開いた。
『私こそごめんなさい。ちょっとキツく言い過ぎたわ。』
葵は苦笑した。
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