恋愛ゲーム
□恋愛ゲーム
4ページ/4ページ
彼は彼女の言葉に押し黙り、俯いた。
『ヒントだけよ?』
彼女はそう言って言葉を続けた。
『赤い髪。』
彼女の言葉に直ぐに彼女の幼馴染の顔が浮かんだ。
赤い髪なんて俺と晴矢以外知らない。
でも俺なんて選択肢はない。
だって最低なんて言われちゃったんだから。
彼女は気付いていた。
ヒロトが聞き耳立てている事に。
だから敢えてヒントだけ言った。
赤い髪の人と。
ヒロトが自分の事か、晴矢か迷う様に。
そして彼女はヒロトが自分ではなく晴矢だと思い込むと分かっていて。
彼女の想い人
(俺は無意識のうちに、)
(彼女の選択肢から俺を除外した。)
.