狂愛
□狂愛
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僕は彼女から視線を逸らさずにヘラに言った。
「ごめん。暫く練習続けてて。僕はちょっと用があるから。」
そう言い切ると同時に僕は駆け出した。
彼女の元に。
「アフロディ!」
僕は僕を呼ぶ声も気にも留めず彼女を追う。
彼女は僕を誘う様に人がいない所へ導いて行く。
彼女はある場所で止まった。
うす暗く、誰もいない場所。
「...緋美?」
緋美は僕を見て微笑んだ。
肯定だった。
鼓動が高鳴る。
「なんで...死んだんじゃ...?」
僕はゆっくりと緋美に歩み寄った。
『そう、私死んだの。』
緋美は死んだと言った。
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