隣の席の佐久間くん
□隣の席の佐久間くん
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この学校では男子は技術科、女子は家庭科と授業を分けている。
私的には両方やった方がいいと思うんだけどなぁ。
だって一人暮らしする男子とか料理出来ないと可哀想じゃない?
それにボタンくらい自分で縫えないと...。
梓はそんな事を考えながら次の時間の時間割を見た。
4時間目に技術と家庭の文字。
男子が何やるかは知らないが、女子は調理実習をやることになっている。
今日作るのはクッキー。
材料は自分たちで持ってくるらしい。
こんな要塞みたいな学校の癖に材料は自分たちで持って来いと?
全く、変なところでケチなんだから。
梓が時計を見れば、後10分でチャイムが鳴る。
クッキー、みんな好きな男子に渡すんだろうなぁ。
私は...、
梓が視線を佐久間に向ければ、目が合ってしまった。
顔に一気に熱が集まり、恥ずかしさで顔を背けてしまった。
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