隣の席の佐久間くん
□隣の席の佐久間くん
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「鬼道君と紫苑さんって付き合ったらお似合いのカップルになりそうだよね〜。」
「二人とも頭いいし、やっぱり鬼道君が紫苑さんをエスコートするんじゃないかな?」
「きゃー!紫苑さん羨ましい〜!!」
「紫苑さん可愛いし、優しいし、料理上手だからいい奥さんになれそうだよね〜。」
そんな女子の会話を聞いた。
そして噂をすればなんとやら。
紫苑が教室に来た。
「ねぇねぇ、紫苑さん!紫苑さんって好きな人いるの!?」
話をしていた女子が梓に群がる。
不意に梓と佐久間の視線が絡む。
互いが慌てて視線を逸らした。
『えっと、あの...、』
あたふたと視線を泳がせ、言葉を探す。
「その慌てっぷりって事はいるんだぁ〜!」
「やっぱ鬼道君?」
興味津々と言った様子で梓をじっと見る女の子達。
『そ、そんなんじゃ...、』
そんなんじゃないと否定仕切る前に話が進んでいく。
もうやだ。
誤解されたくないが、話に付き合うのが嫌で、梓は教室から逃走しようと彼女達から離れた。
しかし教室を出ようとすれば鬼道が目の前にいた。
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