恋愛ゲーム
□恋愛ゲーム
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屋上へ続く階段でサボろうかと思えば彼女がいた。
アルビノの彼女だ。
どうやら彼女もサボりのようだ。
彼女はゆっくりとこちらを見た。
洋紅色の瞳と目が合う。
サラリと揺れる白銀の長い髪がキラキラと揺れる。
『えっと、隣のクラスの基山君だよね?』
驚く事に彼女は俺を知っていた。
いや、これだけガチホモだとか女遊びが激しいなんて噂されてれば誰でも知っているかなんて自嘲した。
「そうだよ。君は、雪樺ちゃんでしょ?晴矢から聞いたよ。」
『ふ〜ん。』
彼女は興味なさ気にそう返した。
普通の子なら俺に夢中になるか、俺に嫌悪感を抱くか。
彼女はどちらでもない。
俺に特別興味がある訳でもなく、彼女の瞳に憎悪なんて感情は見出せなくて。
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