薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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生徒会室のドアがノックされる。
葵はどうぞと一言言葉を掛けた。
ゆっくりとドアが開けられ、そこにいたのは理事長の娘、雷門夏未。
『どうしたの?』
葵は夏未に問い掛けた。
「サッカー部がなかなか部活らしい活動をしないのよ。」
『廃部にすると脅せばいいじゃない。』
夏未ちゃんならそれくらい簡単でしょ?と葵は笑った。
『ああ、それから試合相手私が探すから。他校に知り合いがいるから頼んでみるよ。追って連絡するわ。』
「分かったわ。」
納得しなさそうな、不安そうな顔。
『そんな顔しないでよ。ホントはサッカー部潰したくないのは分かるけど。』
葵はそう言って苦笑した。
「だっ誰もそんな事言ってないわっ!!」
夏未は顔を赤くして声を荒げ、失礼しますと生徒会室を出て行った。
『全くツンデレなんだから...いや、ただ素直じゃないだけかな?』
そう呟き徐に携帯を取り出した。
リダイアルから先日のお茶会の相手の名前を探し、電話を掛けた。
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