薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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その夜。
午後9時に携帯が着信を光とバイブレーションで表す。
携帯を手に取った。
ディスプレイにはの有人の文字。
葵は笑みを深くした。
『有人、久しぶり。元気だった?』
―――元気だったじゃない。総帥から聞いた。葵の所と試合とはどういう事だ?
『いいじゃない別に。これは雷門と帝国の運命よ。影山さんだって好都合でしょう?』
―――雷門は弱小だと聞いた。
『でも豪炎寺君がいるわ。サッカー部には入ってないけど。』
―――なら意味がないな。
『いえ、あなた達が誘き出せばいいのよ。影山さんもきっとその考えだと思うわ。』
―――葵は出るのか?
『出ないわ。メイクが崩れるもの。』
―――そうか。
『出て欲しい?』
―――いや、葵の好きなようにすればいい。
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