薔薇の秘め事

□薔薇の秘め事
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「最近部活に来られませんね。」



藤崎楓は葵を横目に言った。



部活と言っても楓と二人でやるこれは自主練であって、週に1度ある茶道部の方はちゃんと行っているのでサボりではない。



『そうね。』



葵は茶筅通しをしながら短く言葉を返した。



楓は葵の右側に移動した。



「サッカーは、楽しいですか?」



茶碗を両手で持ち、中の湯を2周傾け、湯を左手で建水に流した。



茶碗から滴る雫の音が心を落ち着かせる。



葵の優雅な振る舞いはつい見とれてしまうくらい美しい。



『楽しいわ。見てるとやりたくなる。』



楓はそれを聞いて沈黙した。



「....。」



その表情は読めないが、あまりよくないのは雰囲気でなんとなくわかった。



『楓はサッカー嫌い?』



茶巾で茶碗を拭いて、棗を左手に取り、お茶をはく。










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