薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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帝国へのリベンジへの日がついに来た。
地区大会決勝戦。
目の前に聳え立つ孤独の要塞こと帝国学園。
葵は雷門メンバーよりも早く帝国に来ていた。
『応援しにきてやったよ、有人。』
いきなり帝国イレブンのロッカールームに侵入し、葵は口を開いた。
上半身裸やら、下着姿やら。
突然ロッカールームに入って来た葵に彼らは唖然とし、自分達が恥ずかしい格好なのを思い出し、隠したり叫んだりと慌ただしくなった。
「痴女だっ!!」
「痴女がいるっ!!」
それぞれが口々に痴女を口にした。
実際は男なので痴女ではないのだが。
「葵、急に入ってくるな。」
『いいじゃん別に。私達裸の付き合いだってしてるんだから。』
葵がそう言えば佐久間の視線の鋭さが増す。
勿論葵はこうなるであろうと分かっていて、発言しているものだから質が悪い。
理由は単なる暇つぶしと面白いからだ。
「誤解を招くような言い方はするな。それに裸の付き合いをした覚えはない。」
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