薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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千羽山中との試合当日。
響木監督がもう一人来ると言って試合開始を無理に延長している。
観客達は今か今かと待ち受けている。
それがイライラに変わりつつある。
「って言うかなんで望月会長がこっちの席に居るんですか!?」
風丸の言葉に皆葵を見る。
「ワシがこっちの席に座るよう言ったんだ。」
響木監督が言うもんだから文句は言えない。
だが理由が分からない。
それが気掛かりだ。
「後30秒。」
審判の言葉に考えが試合の事に移る。
30秒を切れば雷門は試合放棄となり、敗北だ。
そんなのは嫌だ。
戦ってもいないのに敗北なんて認めたくない。
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