薔薇の秘め事

□薔薇の秘め事
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未だに円堂君はスランプに陥っているらしい。



まぁ、円堂君みたいに今までみんな壁にぶち当たっているものだから当たり前なのだが。



一度初心に帰ると言うのも大事なので響木監督が合宿をやるそうだ。



何故知っているかって?



勿論合宿などとなれば理事長や校長の許可も必要だが、生徒会会長の許可も必要なのだ。



夏未ちゃんが生徒会室に来たのは久しぶりだなぁと紅茶で微睡みながら数時間前の事を思い出す。



夏未ちゃんが生徒会室に来たのはホント久しぶりで。



『紅茶は一杯如何かな?』



「ええ、いただくわ。」



お、珍しく断れなかった。



なんて不思議に思いながらも半分嬉しいと思いながら紅茶を二人分用意する。



『どうしたの、珍しいね?』



その言葉は紅茶を断られなかったことと、訪問に言えるものだが。



「今晩、サッカー部で合宿をやろうという響木監督の提案で学校を借りたいの。」



『いいんじゃない?』



花束のラッピングのリボンに青がいいかと問われたかのように出された許可に、そんな簡単に許可を出していいものかて一瞬夏未は葵を疑った。



「え?」



拍子抜けと言う顔。



『理事長や校長先生は許可したんでしょう?理由だって問題ないしいいんじゃない?まぁ、私から言うならば寝る時に女の子は固めて寝かせる事をお勧めするよ。』



葵は紅茶のカップに唇を付けて喉を潤した。







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