薔薇の秘め事

□薔薇の秘め事
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葵は一緒にベンチで応援しないかと夏未に誘われたが、遠慮した。



ホントは一緒に応援したかったんだけどね。



制服じゃないし、サッカー部でもないから色々言われると思ったんだよね。



こういう世間体は生徒会では気を付けなきゃならないし。



まぁ私はあんまり気にしないけどね。



葵は雷門メンバーと別れて観客席に向かった。



兎に角歓声がすごかった。



その時ポケットに入れてあった携帯がバイブレーションとイルミネーション、音楽で着信を告げた。



バイブレーションがなければ気付けなかったであろう。



音楽から電話だと判断し、携帯を耳に押し当て、反対側の耳を塞ぐ。



雑音だろうと電話中に聞こえると聞こえ辛い。



『もしもし?』



声をいつもよりも大きく出す。



―――もしもしー?望月会長の携帯ですかぁー?



『何してるの、紗英?』



「あ!それ紗英が今会長に聞こうと思ったんですよー!流石紗英!会長と以心伝心☆」



携帯からどんどん話が逸れていく紗英の声が聞こえた。









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