薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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翌日、朝のニュースでは各地で発生している中学校連続破壊事件の情報が流れていた。
それは雷門も例外ではない。
葵は授業がないとわかっていながらも登校した。
だって生徒会ですもの。
それに理事長に呼ばれてるし。
学校には教師や生徒が何人かいた。
葵は生徒会室だった場所に来ていた。
『あーあ、』
お気に入りの紅茶のカップも今はコンクリートの下。
見つかっても今はもうただの破片になっているだろう。
今度飲もうと大切にとって置いたアプリコットティーももう飲めないだろう。
そう思うと何だか無性に腹が立って来た。
どう復讐してやろうか考えていれば聞き慣れた声が聞こえた。
「望月会長!!」
後ろから呼ばれたが、見なくても誰だか分かっている。
『全く派手にやられたよねー。』
振り返れば見慣れた生徒会メンバー。
葵は怖いくらいの笑みを浮かべていた。
「望月、会長...?」
いつもと全く印象の違う葵を見て生徒会メンバーも困惑する。
何がそんなに葵を怒らせているのか。
少なくとも今朝のニュースのエイリア星からやって来たエイリア学園の宇宙人と名乗る彼らが関係しているのは確か。
それにしてもエイリア星からやって来たエイリア学園なんて何だか嘘臭い。
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