薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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雷門メンバーが来たのは奈良鹿公園だった。
学校から離れ、尚且つ生徒会メンバーを見ないのはすごく不思議で新鮮な気分だった。
だが妙に落ち着かないし、不安になる。
数時間経たない内にまさかのホームシックか?
どんだけ地元愛なんだ。
女々しいな。
奈良鹿公園に入れないのかと思えば夏未の電話により理事長にお願いして中に入れる事に。
理事長ってすごい。
「なんだか嬉しそうね、望月会長。」
夏未の言葉に葵は一瞬きょとんとした。
『だってこうやって地元から離れるのは修学旅行以来だからね。』
ニコリと女性らしい気品に溢れる笑顔を浮かべながら宇宙人の手掛かりを探すために歩き出した。
『豪炎寺君!』
名前を呼べば立ち止まり、振り返る彼。
「望月?」
ちゃんと止まって待っててくれる辺り優しいなぁ、なんて思った。
『なんか見付かった?』
葵は豪炎寺に駆け寄り、聞いたが豪炎寺からは予想通りの見付かってないの言葉。
こんなのは話しかけるきっかけだ。
話の内容はどうでもいい。
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