薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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前半戦が終了し、鬼道を中心に作戦会議をする。
「奴らにはある一定の攻撃パターンがある。」
「「攻撃パターン?」」
「ああ。例えば右のMFが中盤でボールをとれば、一度右のDFに下げて体制を立て直す。左のMFがライン際でボールをとれば、DFに下げ、女のMFに戻す。
『流石は私の親友。グッジョブ!』
葵は親指を立ててウィンクした。
そこに瞳子監督の言葉が入る。
「攻撃パターンが分かった位では勝てないわよ。」
じゃあどうしろと?
全員の目が語っていた。
「MFとDFをFWの位置を上げ、全員で攻撃する。」
「そんな!?それこそ抜かれたりしたら終わりじゃないですか!!」
「じゃあ抜かないようにすることね。」
冷たい瞳子監督の言葉にまた猜疑心が募る。
「よくわからないけど俺、瞳子監督を信じるよ。」
『私も信じるよ。』
信じる、FFで葵が雷門メンバーに言った言葉だ。
何故だかそれを聞くとなんとなく信じたくなった。
円堂以外の全員がFWの位置まで上がる。
「みんな、頼んだぞ!ゴールは任せとけ!」
後ろから聞こえた円堂の声に、流れに任せるしかないと腹を括った。
後半戦が始まった。
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