薔薇の秘め事

□薔薇の秘め事
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白恋中にキャラバンが到着した。



吹雪士郎を仲間にする為に来たものの、彼は白恋中にはいなかった。



彼の所在地は同じサッカーチームのメンバーでも分からず十人十色の返答が返ってきた。



そこに吹雪が帰ってくる。



「吹雪君早く早く!何処に行ってたの?お客さんが来てるんだよ!」



「お客さん?」



聞き覚えのある声。



吹雪士郎が現れた。



「あれ?君達...、」



「さっきの...吹雪士郎ってお前だったのか?」



円堂の疑問に吹雪は肯定の代わりに笑みを浮かべた。



「お前が熊殺しか!?」



染岡はさっきの少年が吹雪士郎だと知ると驚いた。



吹雪は苦笑した。



「ああ、実物見てがっかりさせちゃったかな?噂を聞いて来た人達はみんな僕を大男だと思っちゃうみたいで...。これがホントの吹雪士郎なんだ。よろしく。」



にこりと柔らかい笑みを浮かべ吹雪は染岡に握手を求めたが、染岡が吹雪の手を取ることはなかった。



「染岡!」



円堂が呼び止めようとしたが染岡はそれすらも無視して行ってしまった。



それを秋が追う。



「あれ?なんか怒らせちゃったかな?」



吹雪は握り返される事のなかった右手を握ったり閉じたりした。








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