恋愛ゲーム
□恋愛ゲーム
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『そんな目で私を見ないで。』
彼女はそう言って俺を追い払うような仕草をした。
「そんな目ってどんな目?」
俺は彼女の手首を掴み、彼女の洋紅色の瞳を見つめ返した。
『裸を見るような目。』
彼女は視線を俺から外し、そっぽを見た。
裸を見る様な目って...、
俺ってそんな目してるのかな?
「ねぇ、雪樺ちゃんってさ、好きな人いるの?」
俺は率直に聞いた。
この間聞いた彼女の言葉が彼女の彼に対するいい訳だと思いたくて。
『なんでそんな事聞くの?』
彼女はほんのり頬に朱を滲ませ、フイッと顔を逸らした。
その仕草から想い人がいると確信した。
その想い人が晴矢だと確信した。
「そう。」
俺は息を吐く様に一言言葉を出した。
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