薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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翌朝早くに生徒会室に訪問者がやって来た。
赤いゴムで高く結い上げられた深い水色の髪が揺れる。
風丸一郎太。
『おはよう、風丸君。来ると思っていたよ。』
葵はいつもの笑みを浮かべた。
「おはようごさいます、望月会長。」
風丸は慌てて挨拶を返した。
葵はそんな様子を可愛いなぁなんて思いながら、口からは別の言葉が出てくる。
『サッカー部に部活を変えるのね。』
風丸は何故サッカー部に入ろうとしている事を知っているのか疑問に思った。
「何故、俺がサッカー部に入ると...、」
分かったんです?と言葉を続ける前に葵が言葉を発した。
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