薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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白恋中のグラウンドにて試合が行われようとしていた。
DFの位置にいる吹雪に誰もが疑問に思った。
鬼道のキックオフで試合が始まり、染岡が攻め込む。
吹雪を認めたくない染岡は一気に突っ走る。
強引に白恋中のDFを突破した染岡に吹雪は焦る事なく笑った。
「そういう強引なプレイ、嫌いじゃないよ。」
吹雪はアイスグランドで染岡から華麗にボールを奪った。
吹雪はチームメイトにボールをパスしたが風丸が奪い返す。
吹雪以外の能力はそれほど高いわけではなかった。
吹雪は雷門の様にチームプレイを好む均衡型ではなく、個人特化型だ。
雰囲気的には均衡型だと思っていたので予想外だ。
「出番だよ....。」
吹雪は白いマフラーをきゅっと掴み、呟いた。
瞬間的に先程の柔らかい雰囲気が一変した。
「この程度かよ?あまっちょろい奴らだ。」
口調も雰囲気も変わった...?
まるで我が儘な幼い子供みたいだと思った。
だがプレイは一流で。
DFラインにいた吹雪が上がってくる。
一之瀬に風丸と鬼道、更には土門まで抜いてしまった。
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