隣の席の佐久間くん
□隣の席の佐久間くん
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佐久間君と初めて会話してから7日。
つまり一週間たった。
彼とは朝の挨拶もフツーにかわせるようになった。
おはようだけだけど。
それだけでも嬉しかった。
だって今までまともに話せなかったもの。
でもそれ以上は発展しない。
前は会えるだけでかなり幸せだったのに、それなのに今は物足りないと感じてしまう。
きっと佐久間君の所為だ。
佐久間君が話し掛けてくれるから。
私は期待しているのだ。
佐久間君ともっと仲良くなれると。
でも拒絶されるかもしれないと言う恐怖が、彼に自発的に話し掛けると言うことを戸惑わせた。
二つの気持ちの間で葛藤する。
そして、臆病な私は今日も自発的に話し掛ける事を諦めてしまった。
だってなにを話したらいいのか分からないし、共通の話題なんてないに等しいんだから。
二者択一
(話掛けるか...)
(話掛けないか...)
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