隣の席の佐久間くん

□隣の席の佐久間くん
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授業終了のチャイムが鳴る。



梓は教科書などを机の中にしまい込み、調理実習で使う材料の入った手提げを掴んだ。



因みに卵やバターは朝来て直ぐに調理室の冷蔵庫に入れておいた。



「紫苑。」



名前を呼ばれ、佐久間を見る。



『何、佐久間君?』



佐久間は何か言おうか迷っている。



梓と視線が合うと、目を泳がせていた。



「いや、やっぱ何でもない...。」



佐久間はそう言って視線を落とした。



梓は佐久間の言動が分からず、キョトンとした顔をした。



予鈴が鳴る。



『ぁ...じゃあ私行くね、佐久間君。』



梓はちょっと困ったような顔をして、教室を出て行った。



クッキーを貰って欲しいなんて約束、こじつけられないよ...。



梓は複雑な思いで調理室に向かった。



梓は焼き上がったクッキー(ペンギンの形に見えるかな?)にチョコペンで絵を描いていく。










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