隣の席の佐久間くん

□隣の席の佐久間くん
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先ほどの調理実習で作ったクッキーを女の子達から貰ったのだろう。



ちゃんと全部受け取ってくれる彼は優しいな、なんて思ってしまう。



佐久間君も、女の子達から受け取ってるのかな...?



そう思うと悔しかった。



梓はキュッと手提げを握り締めた。



「紫苑、階段は駆けない方がいい。」



『え?』



梓は不思議そうな顔をする。



「パンツ見えてる。」



その言葉を聞いた刹那、梓の顔が火がつく様に赤くなった。



口を開いたり閉じたり...金魚みたいだ。



「階段駆けるなら下に何か穿いた方がいい。」



『えっと、ご指摘ありがとうございます...?』



梓は戸惑いながらお礼を言った。



それに源田は吹き出した。



「紫苑ってやっぱり変わってるよな。」



『...変って事?』



梓自身は何処が変なのか分からない。



自分は普通のつもりで過ごしているから。



「いい意味でな。」



源田は小さく笑った。








不思議ちゃん



(私って変なのかな?)


(いい意味ってどういう意味?)












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