隣の席の佐久間くん
□隣の席の佐久間くん
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『意外とって...。』
梓は複雑そうな顔をした。
「そんな顔すんなって!」
源田は苦笑し、梓の頭を撫でた。
子供扱い...。
「ちょっと待ってろ...。」
そう言うと源田は携帯を取り出し、どこかに電話を掛け始めた。
梓は源田の行動の意味が分からず首を傾げた。
「もしもし?佐久間か?」
俺じゃなかったら誰だよ、と電話越しに呆れに似たような佐久間の声が聞こえた。
「まぁそう言うなって。俺今東階段の二階の踊場にいるから来いよ。」
源田は一方的に通話を切り、携帯をポケットに仕舞い込んだ。
途中佐久間君が何か言っていた気がするのは気のせいかな?
『あの、源田君...、』
梓は控えめに源田に声をかけた。
「ああ、悪りィな、紫苑。今佐久間来るから。」
『なっなんで!?』
梓は喫驚した。
なんで呼んじゃうの!?
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