刹那、涙に死色の紅桜

□刹那、涙に死色の紅桜
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「自動的にそういう意味になるの」


もうやだと涙は頭を抱えた。


「なら、俺の所に来ないか?」


鬼道の口から出た意外な言葉に涙は顔を上げた。


顔には今なんて言った?と書いてある。


「俺がお前を雇う」


鬼道の口から出た言葉に驚いた。


「専属の殺し屋?それじゃ証人保護プログラム(マフィア)って事?誰を殺したいの?」


「誰も殺さない。メイドをやらないかって意味だ」


「義務教育終えてない癖に」


八つ当たりの代わりに出た言葉は辛いものだ。


「肩書きは別としてだ」


涙は鬼道から視線をずらし、自分の足元を見た。


この先私はきっと学費すら払えなくなる。


一度の失敗は大きな失望を生む。


今回の一件で私への信頼は大きく消え失せたであろう。


学校も高校には転校になるだろう。


私立のエスカレーター式の中学はやはりキツイ。


学費は高いし、バイオリンだって皆持参だし、だいたい蜜柑の頂き方とかどういうことだ。


高校では赤ん坊の人形にマイクロチップを入れて人形遊びを一週間ぶっ続けでするシュミレーション授業だってあるし。


今よく考えてみれば他の学校と比べてみると変だ。


かなり変。


「お金あるの?それに父親にはなんて言い訳するの?」


そもそも私に払う金はあるのだろうか。


だが父親への言い訳が楽しみだ。


「俺の所に来ると受け取って構わないな」


「変な事しない?」


涙なりの了承の言葉だ。


「例えば?」


曖昧にさぁなと返されるかと思っていたがどうやら違うらしい。


「セックス」






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