恋愛ゲーム
□恋愛ゲーム
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彼女の瞳にはその単語が浮かんでいた。
彼は彼女の瞳の意味には気付かない。
「お、俺、紅月先輩が好きなんです!つっ付き合って下さいっ!!」
彼は真っ赤な顔で言った。
今時こんな風に告白する人いるんだ。
まずは友達になってからでしょ。
まぁ、俺も人の事言えないけどね。
『ごめんなさい。貴方の気持ちには応えられないわ。』
彼女は少し申し訳なさそうな顔をした。
俺にはそんな顔しなかったのに。
彼女が俺に見せたのは泣きそうな、苦しそうな顔だった。
「他に好きの人がいるからですか?」
そう言った彼は寂しそうな顔だった。
『いるよ、好きな人。』
意外だった。
好きな人がいるなんて...。
だって彼女は恋愛に興味のある仕草なんてしなかったから。
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