恋愛ゲーム
□恋愛ゲーム
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あれ、バスケって蹴るもんだっけ?
風介の蹴ったバスケットボールが彼女の方に視線を向けていた晴矢の顔に当たった。
ボールをモロに受けた晴矢は後方に倒れた。
「うわ〜、痛そう...。」
俺は思わず言葉を漏らした。
ピピーッ
ホイッスルが鳴る。
風介は先生に怒られていた。
そりゃあ当然だろうね。
バスケはサッカーじゃないし。
晴矢を見れば上体を起こし、倒れた時に打った頭を撫でていた。
『晴矢!!』
隣のコートから彼女が駆け寄ってくる。
『晴矢!大丈夫!?』
彼女は晴矢の横で膝を付いた。
心配そうな、泣きそうな顔。
俺の時とは違う泣きそうな顔。
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