恋愛ゲーム
□恋愛ゲーム
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愛する事を知らない。
俺にはこれで調度良い。
愛情なんて必要としない恋の方が楽でしょ?
そう考え始めたのはいつだったか。
放課後。
夕焼けが綺麗だった。
彼女は屋上に居た。
フェンスに指を掛け、俺に背を向け、遠くを見ている。
彼女の白銀の髪がサラサラと風に揺れる。
彼女はゆっくりと振り返り、俺を見た。
俺はどきりとした。
彼女が笑みを浮かべたから。
俺に今まで彼女が笑みを浮かべた事などないから。
俺は、彼女の腕を掴み、押し倒した。
彼女は唖然と俺を見つめた。
ああ、もうこの気持ちを押えられない。
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