薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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『きっとサッカー部のキャプテンは喜ぶと思うわ。』
葵は口角を上げた。
何かを企む顔。
何を考えているのか夏未には分からない。
『じゃ、円堂君に伝えてね?』
葵はそれだけ夏未に伝えると部屋を出て行った。
夏未は部屋の中で溜め息を吐いた。
その日から帝国が来ると噂が回り始めた。
勿論それを聞いた円堂が学校中を駆け回ったのは勿論の事。
あらゆる男子生徒をサッカー部に勧誘していた。
ああ、そう言えばメンバー足りないんだっけ?
まあ、本当に足りなかったら直人に頼むとしよう。
そう思いながら生徒会室から看板を掲げ、走り回る円堂を見下ろした。
理解不能な生徒会長
(誰も理解出来ない。)
(天才ゲームメーカーなら理解出来るだろうか?)
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