薔薇の秘め事

□薔薇の秘め事
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『先日はどうも。
まずは自己紹介からかな?私は望月葵。雷門の生徒会長よ。宜しくね。』



葵はそう言うといつものようにニコリと笑みを浮かべた。



誰もが見惚れる美しさだった。



男にしておくのが勿体ないくらい。



同時に葵が鬼道の恋人だと勘違いする。



それは鬼道と親しい間柄であり、鬼道に取って信頼出来る存在という意味で尊敬に価するものだ。



ただ一人除いては...。



佐久間次郎...彼だけは葵を睨んでいた。



鬼道を取られたと思っているのだろう。



鬼道の隣にいていいのは俺なのに...。



鬼道を理解しているのは俺なのに...。



鬼道の役にたてるのは俺なのに...。



佐久間は拳を強く握った。



力の入れ過ぎで拳が白くなり、震える。



源田が佐久間の耳元に唇を寄せ、名前を呼ぶ。



佐久間は源田を見、もどかしさから俯いた。



軽い自己紹介が終わるとそれぞれが練習に取り掛かった。








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