薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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グラウンドに出れば夏未達が仮沢と相戸留に捕まっていた。
「目線こっちに欲しいんだな。」
相戸留はカメラを構え、夏未が嘆く。
一方秋と春奈はノリノリだった。
『嫌がったって可愛いだけだよ。』
葵の声に彼等の視線が葵に集まる。
おお、と周りから感歎の声が上がる。
相戸留が葵にカメラを向けた。
『私の姿を写真に納めようなんていい度胸じゃない。肖像権を訴え、賠償金を請求するわよ。』
葵は口からつらつらと法律を並べ立て、さり気なく自分の携帯を相戸留に渡し、こっちなら構わないわと笑みを浮かべた。
『春奈ちゃんも一緒にいい?』
「え、あ、はい!」
春奈はまさか自分の名前が出るとは思わず、少し驚いた。
葵は春奈と一緒に写真を撮った。
何に使うかって?
有人へのお土産だよ。
葵はそれを鬼道宛てにメールに添付し、送った。
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