薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
2ﾍﾟｰｼﾞ/2ﾍﾟｰｼﾞ
先程の蹴りの恐怖が脳に焼き付いている所為で、敬語になってしまう。
『君、転入だっけ?帰国子女とかカッコイイね。』
先程とは違い、葵はふわりと微笑んだ。
それは一之瀬にとって大きく安心する要素である。
『一之瀬君ってフィールドの魔法使いって呼ばれるくらいサッカー上手いんでしょ?』
「魔術師です。」
賺さず一之瀬は訂正をいれた。
『失礼。』
なんておどけてみせるものだから態と間違えたんじゃないかと疑いたくなった。
魔術師と道化師
(彼女を彼を例えるならそう、)
(道化師だ。)
.