薔薇の秘め事

□薔薇の秘め事
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「いや、僕はキーパーではない。我がチームのキーパーならこんなの指一本で止めてみせるだろう。」



アフロディと目が合うが、それは鬼道が声を発する事でアフロディの注意が鬼道に逸れた。



「そのチームと言うのは世宇子中だろ、アフロディ。」



少しだけ不快そうな顔をするが、鬼道を無視して、円堂に向き直り、自己紹介する。



「円堂守君だね?改めて自己紹介するよ。世宇子中のアフロディだ。君の事は影山総帥から聞いてるよ。」



『放置プレイだってよ、有人。』



「...やはり世宇子中の後ろには影山がいたか。」



今度は鬼道が葵を無視する。



『あ、もしかして私が放置プレイ?』



なんてブツブツ独り言を言っているかの様。



「テメー、宣戦布告に来やがったな!」



露骨な怒りの色を見せ、染岡はアフロディを睨む。



「宣戦布告...?」



フフフッとアフロディは笑った。



「何がおかしい!」



笑われたのが気に入らないのだろう染岡は声を荒げて言った。



「宣戦布告とは戦う為にするもの。僕は君達と戦うつもりはない。君達は戦わない方がいい。それが君達の為だよ。」



それはつまり戦う価値などないと言う事。



それをわかってて挑もうなんて馬鹿げてる。








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