薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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葵と擦れ違い様にニヤリと挑発的に笑われた。
ムカつく。
葵がボールを奪い返そうと追い付く前に一点取られた。
それもノーマルシュートで。
初めて見たジェミニストームのスピードに驚いた。
それにパワー。
やはり重力か。
久しぶりの所為か、身体が大分鈍っていると痛感させられた。
『あー、大分鈍ってるわー。』
葵は少し肩を動かした。
リラックスと気持ちの切り替えの為だ。
蹴ったボールは必ずカットされてしまう。
この流れをなんとかしないと...!
葵はディアムからボールを奪おうと仕掛けた。
『Trick is Treat!』
葵と擦れ違った瞬間にディアムの足元にある筈のボールはジャックランタンに変わっていた。
ざまみろなんて思ったが上品ではなかった為に違う嫌味を言う。
『悔しかったら私からボールを奪ってみせてよ。』
葵がパスをしようと思えばパスコースが塞がれる。
後ろに戻そうとすればやり仕返しなのかディアムがすぐ傍まで来ていて。
挑発したのは私だけどね。
『四面楚歌...なんてね!』
葵は上空にボールを蹴り上げた。
『カップとアプリコットティーの仇っ!』
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