薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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『それって話の流れ的に恋愛的意味?』
「ええ、勿論。」
「なんだ?葵は鬼道が好きなのか?」
塔子が率直に聞いてくる。
まるで好きな食べ物がやっぱりトマトだったとかそんな大して重要でないような。
『違う。有人は私の親友で数少ない理解者。絶対に有人は私を裏切らない。それ以上の関係は求めない、少なくとも私はね。例えそう言う関係になっても実際はきっと変わりはしないし、きっと長続きはしないんだと思う。』
葵の返答になんとも言いようもない気持ちになった。
まるで最初から諦めているかのような。
切なくなる。
「でもお兄ちゃんの頬にキスしましたよねっ?」
あれは何だったんですか?と春菜が問う。
『お礼だよ。外国なんて挨拶に使うじゃない?』
お礼にキスなんてするだろうか?
だが葵自身が言うのだからそうなのだろう。
「じゃあ誰が好きなの?」
夏未は意外そうに、疑わしげに言う。
「世宇子中のアフロディさんですよ!個人的にはお兄ちゃんとくっついて欲しいですが。」
またまたあることないこと春菜が言う。
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