薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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いつの間にかイナズマキャラバンに乗り込んでいた木暮が原因で漫遊寺中に連絡を取る為にコンビニの前で停車していた。
イナズマキャラバンの中では木暮のイタズラが炸裂して春菜の声が響くのだった。
『春菜ちゃん楽しそうだね。』
葵は鬼道に話し掛けた。
ちょっとした世間話に過ぎない。
「ああ、そうだな。」
鬼道の横顔は穏やかだった。
『弟が出来たみたいな気分なのかな?』
つられて葵も頬が緩む。
「足は痛むか?」
突然鬼道が葵を見て言った。
『有人が心配する程の事じゃない。』
つまりそれ程痛む訳ではない。
ただ走った時に響いてむかつくだけ。
例えるなら一晩で治るような筋肉痛程度の痛み。
飲むと疼いて頭痛がするような安い酒みたいなもの。
その程度の痛みだ。
稲妻町に向けて出発したものの、瞳子監督の言葉にUターンするはめになった。
何でも響木監督から連絡があったらしい。
「影山が脱走し、愛媛に真・帝国学園を建設した!?」
『うわ、とんでもなく懐かしい名前が出たねぇ。脱走とか流石影山さんだよね。私は彼ならいつかやると予め思っていたよ。』
同時に影山がいつ直人達に手を出してもおかしくない状況だ。
いや、もしかしたら既に手を出しているかもしれない。
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