薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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影山が消え、鬼道は佐久間と源田を見た。
葵や円堂も二人を見る。
「何故だ、何故アイツに従う!?」
「強さだ。」
「強さ?力を求めた結果が影山のチームだったんだろ!?俺達は新たな一歩を踏み出した筈だ!!」
「俺達を見捨てて、雷門に行ったお前に何がわかる!?」
見捨てた、その言葉の意味をすぐに理解した。
あの時葵は鬼道に理解してもらえると言って鬼道を無理に雷門に連れ込んだ。
だが理解してもらえなかった。
「違う!!俺は許せなかったんだ!チームメイトを助けられなかった自分を...、」
「綺麗事を言うなっ!!」
吐き捨てる様に出された言葉に鬼道の肩が震えた。
強くなるためならなんだってする...悪魔に魂を売ってもいい。
「雷門イレブンに入ったお前には勝利の喜びがあっただろうが、俺達には敗北の屈辱しかなかったんだよ!」
『違う!!有人はっ、』
「やめろ、葵。」
『でも...、』
鬼道は緩く首を振り、佐久間と源田を見詰めた。
「すまなかった。」
鬼道は二人に頭を下げた。
真剣だった。
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