薔薇の秘め事
□薔薇の秘め事
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その結果がどうなるか分かっているからだ。
信用してないのは君の方じゃないかと言われてしまえば確かにそうかもしれない。
だがその言葉を言った人間が本当の姿を見て失望するのは分かりきった事だ。
『行こ、有人。』
葵は短く言うと歩き出した。
女性陣は二人の背中を見ながらやはり複雑な心境だ。
まるで依存のような関係。
依存と言うより一緒にいることが義務のような。
『デートみたいだね。』
葵は唐突に言った。
鬼道はは?と言い、唇を次の言葉の為に形を変えた。
『私考えたんだ。』
葵は鬼道が次の音を発する前に口を開いた。
「話が見えないのだが?」
鬼道は怪訝そうに眉を寄せた。
『ごめん、分かり辛いよね。私もよく分かってないんだけどね。』
「だから何の話だ。」
『セラピーを受けた。セラピーなんてくだらないって言ってるけど、私案外本気にしてたりするの。セラピーで私の豪炎寺君への想いは幼い恋だって、真実の恋じゃないって言われた。真実の恋は絶対に貫き通せる。もしそれが真実の恋がなら私は有人に恋しているのかもしれない。ずっと傍にいたいと思える。』
葵はいつもの微笑みもなく、真剣な顔で言った。
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