刹那、涙に死色の紅桜
□刹那、涙に死色の紅桜
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涙は決別の言葉を聞いて以来、鬼道には近寄らなくなった。
寧ろ涙は学校を休むようになった。
雷門の学校には体調がよくないとと伝えておいた。
そして涙は雷門には行かずに元の学校、白百合学園へ通い始めた。
どうせなら岩瀬魅麗を殺したかった。
ああ、殺してしまえばこのイライラも晴れるだろうか?
「涙ちゃん先輩、涙ちゃん先輩」
名前を呼ばれてパッと我に返った。
「何?刹那ちゃん?」
咄嗟に笑顔を繕い、刹那に顔を向けた。
「何かあったの?殺気って言うの?こう、怖いオーラが出てるよ」
殺気が漏れてるってそうとうだよ。
どんだけぼーっとしていたのだろうか。
「あ、ごめん。実は先日、彼が好きだと認めた矢先にさよならを宣告されたんだよ...」
「え、そんなの却下しちゃえば?」
「なにそれどんだけ神経図太いの?」
「所詮他人事だからね!」
なんでも無いような言われようにまぁ確かになんて思うが、これはあくまで私事。
「刹那ちゃん酷い」
「好きなら向こうに正式に嫁にもらって学校に許可もらえば?」
「成る程!その手があったか!!でもそれ私の保護者と確立した人間の申請ないと学校認めないよね?」
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