狂愛

□狂愛
2ページ/2ページ











...ねぇ、知ってる?



僕はホントは神様じゃないんだ。



神様なら緋美の病気を治してあげられるのに。



神でもない癖に、妹の願いを叶えて、神になったつもりで...。



僕はズルイ人間だ。



妹の貪欲さを利用して妹を抱こうとしているんだ。



前から妹が欲しかった僕にとってまたとないチャンス。



不謹慎にも嬉しくなった。



そんな自分が嫌いになった。



僕はわずかな理性で本能に逆らってみる。



ダメだ、と。



『お願い、お兄ちゃん...。』



潤んだ瞳で見上げてくる姿に、僕の残りの理性が崩れた。



神様、どうか赦して下さい。



最期くらい妹の願いを叶えさせて下さい。



僕はゆっくりと、本能に身を預けた。



紅色の牡丹が咲き乱れた。








犯罪者のレッテル



(惚れた弱みってやつかな?)


(僕は妹がこれほどまで僕を乱すとは知らなかった。)














.
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ