狂愛
□狂愛
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僕は妹を抱いた。
妹の無知さを利用して。
罪悪感が湧かないワケがない。
それなのに鬼の首を手に取った様な...、
妙な優越感が湧きあがった。
近親相姦。
勿論これは立派な犯罪だ。
神なのに僕は犯罪者か。
そう思うとなんだか滑稽だった。
僕は自嘲した。
僕は腕の中ですやすやと寝息を立て、眠る妹を見た。
伏せられた長い睫毛。
うっすら赤い頬。
桜色の軟らかい唇。
僕と同じ金色の指通りのいい長い髪。
僕より少し高い体温。
この温もりがいつか消えてしまう。
そう思うとどうしようもない悲しみが押し寄せてきた。
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