企画

□大好きだと伝えたい
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「だって、女か男か分からない奴が入るんじゃないの?」

どこの知識だ、それは!
てか、その意味でいくとスパナさんから見たオレは……

「スパナさん…オレちゃんと男ですから。それに意味が違います…混浴は男も女も両方が入れる場所なんです」

「そうなのか」

正しく理解できたかな?

「ボンゴレは男なのか」

「いや!そこじゃないでしょ!!」

理解したのはそっち?
混浴はもういいの!?

「ふ、服脱がせたんだから気付いてるでしょう?!」

「いや、下は脱がせてないし、女でも胸が小さい奴はいる」

…………

「オレ、そんなに女のように見えますか?」

コクリと頷くスパナさんに脱力する

確かに体格は一般男性よりちょっと小さいし、声もちょっと高めだから
そう思えるかもしれないけどさ

「でも、戦っているボンゴレは男らしい」

彼のそんな些細な言葉にすぐに浮上する気持ちに
なんだか恥ずかしくなる

「それにウチは普段のボンゴレも好きだ」

好きだなんてそんな言葉を簡単に言える貴方が羨ましい

「あ、ありがとうございます」

『オレも』だなんて今は言えない
敵同士だから

『好き』も
『大好き』も
『愛してる』も


今は言えないだけど

『ありがとう』の礼だけは言おう

それだけしか貴方に返せるモノがないから

その言葉だけで伝えられる

オレの言葉


fin
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