Infinite Stratos:Re

□第二夜
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 帰宅するのには、やるべきことがある。
 男性教師用のトイレに行き、私服に着替えることが一つ。
 黒のカラーコンタクトをいれることが一つ。
 伊達眼鏡をかけることが一つだ。
 理由は一つ。
 俺が“二人目”であることを隠すためだ。
 織斑一夏に続いてISを動かした男。
 マスコミからはそう報道されたいるだろう。
 厄介な……。
 こういう場合の変装は下手に力を入れるより、眼鏡等で軽く済ませた方がバレないものだ。
 俺の場合は元々がオッドアイな為に、カラコンと眼鏡でも大分変わって見えるのだ。
 全ての過程を終え、手提げ鞄に制服をたたんで入れた俺はトイレからでる。



「ど、どちら様ですか!?」



 ……本日何度目かの焦った声。



「ここは関係者以外は──」



「俺、碧海です」



「…………へ?」



 間抜けな声を漏らす、我らが副担任である山田先生。



「碧海涼夜です」



「あ、碧海君ですか!?」



「はい」



 それにしても……さっきまで引き摺られて割には元気だな。



「ご、ごめんなさい! 余りにも雰囲気が違ったもので……その、ですね……」



 勘違いをした恥ずかしさからか、顔を赤くする山田先生。



「あー、いや。俺だと気付かれないように変装してるんで……気にしないでください」



「そ、そうですか?」



「そうですよ」



 ふむ。
 やっぱり、変装はこれ位がベストかな?
 山田先生は、全然判らなかった様子だし。
 ……いや、この人なら気付かないのも納得できるな……。



「それでは先生、また明日」



「あ、はい! また明日、気を付けて帰ってくださいね」



「はーい」



 未だに気にしてるようなので、早々に切り上げさせてもらうことにした。
 それにしても……毎日これはダルいな。







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