Infinite Stratos:Re

□第二夜
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 ホテルに荷物を置いた俺はそのままホテルを後にした。



「晩飯どうすっかな……」



 夜だというのに煌びやかで、多くの人が歩く通りで、つい呟いてしまった。
 俺は昨日からホテル住まいな訳だが。
 当然、ホテルで食事を得ることが出来る。
 だが、普段は自炊をしている為にホテルの食事が合わない……というか二日目にして飽きたのだ。
 確かにホテルほ食事も美味しい。
 文句を言うのが間違っているのだろう。
 しかし!
 それでも俺は……和食が食べたくて仕方ないんだ……!!
 とりあえず、定食屋さんを求めて俺は街をさ迷う。
 十分程歩いただろうか…。
 定食屋は未だ発見できず。



「あれ?」



「あん?」



 携帯で調べようとしたところに聞き覚えのある声が聞こえ振り向く。



「涼夜くん?」



「違います。人違いです」



 声をかけてきたホストの様な美青年に即答し踵を返す。
 隣に知らない女もいたので、面倒は御免だ。
 ブブブブブブ、と手に持っていた携帯が震えた。
 半ば無意識に携帯を開いてしまった俺を誰が攻められるだろうか。


──着信



桑原宏明



──



「やっぱり涼夜くんじゃん」



「……ヒロさん」



 後ろを向くと、先ほどの美青年が爽やかな笑顔を浮かべていた。



「……さっきの女(ひと)は?」



「帰ってもっらたよ。その方がいいだろ?」



「まァ……」



「それで?」



「あ?」



「涼夜くんは何してるんだい? ナンパ?」



 この男は桑原宏明。
 通称、ヒロさん。
 ホスト風の美青年であり、落とした女性は数百人以上。
 人当たりが良く、話術も非常に巧みな……ヒモだ。



「……晩飯を」



「ああ、それで。なにか食べたいの?」



「和食」



 ……なんでこんなことを聞いてくるんだ?



「……そらならイイ店を知ってる、行こうか」



 うん、そんなことだろうと思った。



「普通の店だよな?」



「定食屋だよ」







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