猫シリーズ

□やさしいふたり
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買った首輪を早速
毛利に着けてもらって
吾輩は満足だった。
窮屈さは無く、丁度良い。
やはり首輪は好きだ。

「片倉、みたらし。また来るがいい」

「…ありがとうございました、な」

「ふん、誰が言うか」

カララン。
最初から最後まで
上から目線だったが
優しく良い人であった。
また会いたいと思った。
…兎のずんだにも。

「Hey、小十郎。早かったな」

「政宗様!」

主人の腕に抱かれて
店を出ると、店の前に
さっき何処かへ行ってしまった
政宗様が立っていた。
その片手には大きな袋。

「何か買われたのですか?」

「Ah…ちょっとな。カフェでも行こうぜ?そこで見せてやるよ」

「そうですね。ペットOKの所がありますから、そこに行きましょうか」

「Ya!」

そして再び並んで
歩き出した二人。
振り返る女が増えている。
この二人が毎晩仲良く
ナニをしてるかも知らず。
嗚呼、なんて哀れな。

店に向かっている途中で
政宗様が吾輩の首輪を見たが
その顔は一瞬で凍り付き
苦々しい顔になった。
なんだか少し可哀想だった。















やさしいふたり

(やさしく、あまい)














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