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□今日のパンツ何色?
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今日も片倉小十郎は
婆裟羅学園に登校します。
すると、学校の門では
生徒達がちゃんとした
制服を着こなしているか
先生達が立ち並んでいました。
既に何人か生徒が
捕まっています。

小十郎はそのまま
その中を素通りしていきます。
小十郎は真面目なので
まずひっかかりません。
しかし、先生によっては
捕まったりもします。

「待ちたまえ」

松永久秀先生です。

「片倉小十郎。今日のパンツは何色かね?」

「お前、それしか最初に言えねえのか?それが挨拶なのか?セクハラ教師が」

「まさか。こんなことを言うのは卿にだけだよ」

「なおさら嫌だ」

「それでは質問を変えよう。卿の使用済みのパンツを一枚貰ってもいいかね?」

「テメェマジで殺すぞ」

「目の前で今履いてるのを脱いで寄越せばいい。金ならいくらでもやろう」

「援交か!?援交なのか!?それよりも死ね松永」

「なに?脱がしてほしい?ふ、卿も強情だな……」

「言ってねえええ!」

「照れなくてもいい。さあ、おいで」

「ぎゃああ!おいでとか言いながら来てんじゃねえか!」

「おじさんがなんでも買ってやろう」

「だから援交かっつーの!」

この光景は日常茶飯事なので
先生達は目にも止めずに
黙々と他の生徒達に
目を光らせます。
そんな中で怒りを露にしながら
もめる二人に向かって
ズカズカと歩いてくる影が。

「Hey!松永のオッサン!小十郎から離れやがれ!」

伊達政宗です。
政宗は松永から小十郎を
奪い返しました。

「政宗様っ」

「やれやれ、パンツの色を聞いていただけなのだが」

「shut up!今度やったらタダじゃおかねえ!行くぞ小十郎っ」

「は、はい…っ!」

政宗はいつも小十郎を
助けてくれます。
政宗に手をひかれながら
小十郎は迂闊にも
キュンとしてしまいます。

「…ところでよ、小十郎」

「はい?」

しかし、そんなトキメキも
一瞬にして崩れ去ります。

「ぶっちゃけ、今日のパンツ何色なんだ?」

「…………」

所詮、伊達政宗ですから。
小十郎がわなわなと
震えていると政宗は慌てて
身振り手振りします。

「いや…、その、あれだ!好きな奴のパンツの色なんて誰でも気になるだろ?you see?」

「見損ないましたっ!」

政宗の言い訳も通用せず
小十郎は思いっきり
所持していたネギで政宗を
ぶった斬りました。
ドクドクと血を流しながら
地面に倒れた政宗を置いて
小十郎は教室へ向かいます。

「おはようさん!朝から派手にやってたじゃねえか!」

教室に入ると友人の元親が
小十郎の腰に腕を絡ませながら
挨拶をしてきます。
毎度毎度過剰な
スキンシップだなあ、と
小十郎は思いつつ
苦笑いを浮かべます。

そのままズルズルと
席まで歩いていきますが
元親が密着してくる為に
席に座れません。

「おい、元親。離れろ」

「なんで?」

「なんでってお前、うっ!?」

突然、腰を撫でていた手が
小十郎の尻をねっとりと
下から上へと撫でました。
びくりと跳ねた小十郎は
慌てて元親を振り返ります。

「な…っなにして、」

「今から二人でサボらねえか?二人きりで、よぉ?」

耳元でくすりと笑われて
小十郎はカアッと顔を
真っ赤にしました。

「か、からかうんじゃねえっ!」

「別にからかってなんかねえよ。本気だぜ?小十郎」

「…っ」

元親の真剣な表情に
小十郎がドキリとしました。
しかし次の瞬間、
元就の回し蹴りによって
元親は成敗されました。

「ぐほあっ!?」

「ふん、チクビが調子に乗るでないわ。無事か、片倉」

「あ、ありがとう毛利」

「礼などいらぬ」

こんな感じでいつも
小十郎の朝は始まります。




 
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