●怖い噺 八


□リサイクル
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駅のベンチで電車を待っていた時、隣に赤ん坊を抱いた夫人が座った

子供好きな俺はついジッと見てしまった

それに気付いたのか夫人が聞いてもいないのに話しかけてきた

「これね、実はバッグなんですよ。」

そういうと赤ん坊の服をめくり、お腹についたジッパーを見せてくれた

そう言われてみれば確かに目玉もガラス玉で出来ているようだ

「へぇ、良くできてますね。」

「ええ、結構難しいんですよ、時間もかかるし、でもリサイクルが好きだから。」

と笑顔で答えて丁度来た電車に乗って行ってしまった

俺も同じ電車に乗るはずだったがベンチから立ち上がる事が出来ず去っていく電車を見送った

−終わり−

確かにエコ傾向社会だけど
ここまで究極にリサイクルしなくても良いと思うよ…

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