●怖い噺 九
□女の子
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私は職業柄深夜遅くまで自宅で作業している事が多い
そんなある日の深夜ふと窓に何かがぶつかる音がした
夏だったら私の自宅は田舎なので、カナブンか何かだろうと思うが、その時の季節は冬だ
不審に思った私は部屋の換気もかねて窓を開けて外を見てみる事にした
家は一軒屋なのだがその門の前に女の子が背を向けて立っている
年端は小学生高学年といったところだろうか
夜中といっても、とっくに1時は回っているし歩ける距離にコンビニも自販機さえない
その時、俯き加減だった女の子が突然こちらを振り向き目が合った
流石に気味が悪くなった私は愛想笑いをして窓を閉め寝る事にした
少し恐怖はあったものの心霊の類に遭遇した事の無い私はそのまま眠りにつき、そして何事もなく朝を迎えた
昨日の子は何だったんだろう…親とケンカでもしたのかと思いつつ、カーテンを開け再び門の前を覗いてみる
すると窓には無数の子供の手形がつけられていた
しかもそれらは全て内側からだった
そして窓にうつりこんだ部屋の中には…その女の子が立っていた
−終わり−
ガラスに付いた手形って消すの大変なんだよね…