●怖い噺 拾
□高知県の民謡
1ページ/1ページ
高知県の民謡に
「お月さま桃色誰が言った
尼が言った尼の口ひきしゃげ(ひきさけ)」
というものがあります
歌詞の訳については諸説あるようですが…
私が聞いた説
あるところに一人の尼が居た
もちろん尼なので、色恋沙汰はご法度
ところがこの尼に言い寄る男が現れる
はじめはこの男に困り、避けていた尼も、ついには男の熱意に負け
「これきりで最後にする」
という約束のもと一夜をともにすることになった
ところがこの男は異常だった
尼の上に馬乗りになったかと思うと、尼を犯しながら顔を殴打した。何度も何度も
やがて尼は血まみれになりぐったりとしてきた
そこで男は尋ねた「今宵の月は何色か」と
目まで血に濡れた尼は「桃色」と答えた
これを聞いた男は満足したのか、腹を立てたのか…更に興奮すると
「ほらをふくな」
と尼の口に手をいれ、そのまま顔を引き裂いて殺してしまったそうだ
後に残るは無残な尼の骸のみであった。
現在ではこの唄ももう忘れられつつありますが、一部の子供たちには
「嘘をついたら口を引き裂かれちゃうよ」
という教訓として伝えられています
(もちろん性的な描写は抜きで)
ちなみに史実でT町に資料も残っています
−終わり−
地方に伝わる唄って酷い内容のが多いですよね